2024年04月10日

オーボエは難易度の高い楽器?その理由と対策について解説!

オーボエは難易度の高い楽器?その理由と対策について解説!

豊かな音色と抒情的な旋律で、オーケストラ演奏でもひときわ目を引く楽器がオーボエです。しかしオーボエは、非常に演奏の難易度が高い楽器だともいわれています。

そこで今回は、この楽器が、このようにいわれる理由について解説します。また練習に行き詰まってしまったとき、モチベーションアップを保つ方法も挙げてみましたので、参考になさってください。

オーボエの難易度は本当に高いのか?

オーボエは本当に難易度が高い楽器なのでしょうか?この噂についてご説明します。

オーボエは演奏が難しい楽器なのか?

クラシック楽器のなかで、オーボエが難易度の高いものであることは事実でしょう。なぜなら、「世界一演奏が難しい楽器」として、オーボエはギネス認定もされているほどだからです。クリアな音を出すことはもちろん、音を滑らかに奏でることにも、オーボエでは高い技術が求められます。オーボエで一通りの演奏ができるようになるまでには、ある程度の時間が必要であることは間違いありません。

初心者がオーボエに苦労するのはなぜか

オーボエは、2枚の薄い板が装着されたダブルリードの楽器です。このリードにうまく息を吹き込んで振動させ、はっきりとした音を出すこと自体が、初心者には簡単でありません。初心者は、歯がリードにあたらないように気をつけながら、唇を内側へ少し丸めて息を吹き込む練習の繰り返しとなります。おそらく、口の形の練習だけでかなりの時間が必要でしょう。しかし、ここでオーボエを諦めてはいけません。これができるようになると、だれでもクリアな音をオーボエから出せるようになります。

 

オーボエが難易度の高い楽器だといわれる理由

オーボエが、難易度が高いといわれる大きな3つの理由を挙げてみます。

音程を保つことの難しさ

オーボエは、音程を保って演奏するのが難しい楽器です。正確な音程で音を出し続けるには、正しい口の形を保ちながら、リードに対して一定の圧力で息を吹き込み続ける必要があります。しかしオーボエのリードの幅は約4mm、2枚のリードのすき間は約1mmしかありません。ここに息を吹き込むにはかなりの力がいるため、演奏の途中で口周りの筋肉が疲れることは珍しくありません。そうすると多くの人は正しい口の形を保てず、正確な音程で音を出せなくなります。

運指の複雑さ

オーボエの運指は、ほかの管楽器に比べるとやや複雑です。その理由のひとつとして、オーボエのキーの数が一般的な管楽器よりも多いことが挙げられます。それに加え、あるひとつの音を出すために、複数の指のポジションがオーボエにはあります。曲によってこれらを使い分けるため、演奏者はより多くの運指を覚えなければいけません。ハーフホールに気を取られていたせいで、ほかのキーを正確に押さえられず、音がでないこともオーボエの演奏ではありがちです。

楽器を保管することの難しさ

オーボエは、適切な温度や湿度のなかで保管しなければならない、非常にデリケートな楽器です。多湿はもちろんだめですが、楽器が乾き過ぎても管体にヒビが入ったりします。また急な温度変化のなかに置いておくと、キーが動作しなくなることもあります。

オーボエを保管する最適な場所は、人が暮らしている生活空間です。こうした場所は風通しがよく、季節によって空調管理もされているからです。オーボエを車のなかに放置したり、湿度や温度のこもりやすいクローゼットのなかに長期間置いたりすることは避けましょう。演奏後には、クリーニングスワブやクリーニングペーパーを使って、管体内やタンポに残っている水分を完全にふき取っておくことも必要です。またリードは乾燥すると割れてしまいます。高温多湿の真夏以外は、密封できるビニール袋などにリードを入れて保管するようにしましょう。

 

オーボエの練習を難しく感じたときの対策

難易度の高い楽器の練習を、根気よく続けることは難しいものです。行き詰まりを感じたときに、それを打開するための2つの方法を挙げておきます。

講師によるレッスンを受ける

オーボエの練習が難しいなと感じるときは、レッスンに通い、講師やプロの音楽家のアドバイスを受けることがおすすめです。気づかないうちに繰り返してしまっている演奏上の誤ったクセなどを、講師は正しく指摘してくれるでしょう。レッスンでは、正しい演奏の仕方を講師がみせてくれますし、参加者はその場で質問もできます。またオーボエ演奏ではもっとも大切な、リードの調節についても、参加者はレッスンで講師から学べます。ひとりで悩んでいるよりもレッスンに通うほうが、上達が速くなるのは確かでしょう。

プロの演奏を聴く

世界的に有名なオーボエ奏者の演奏を聴くことも、さらに上達したいと思っている人には大きな励みと勉強になるでしょう。たとえば宮本文昭氏、ジョン・マック氏、アルブレヒト・マイヤー氏など、世界に名だたる奏者の演奏を聴いてみるといいかもしれません。

プロの技術を耳にすることで、思いもよらなかった演奏上のヒントが手にはいるかもしれません。またすばらしい演奏に触れて、オーボエを始めた頃の熱意を思い出したり、練習のモチベーションがアップしたりすることもあります。

 

まとめ

音を出すこと自体が簡単ではなく、さらに複雑な運指やこまめな楽器管理などが必要なオーボエは、たしかに難易度の高い楽器です。しかし、地道な練習を積み重ねることで使いこなせるものですし、優美で豊かな音色をだれでもオーボエで奏でられるようになります。簡単な楽器ではないからこそ、オーボエにチャレンジしてみてはどうでしょうか。

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