2024年09月10日

オーボエ初心者が練習を始める前に知っておきたい!基礎知識について解説

オーボエ初心者が練習を始める前に知っておきたい!基礎知識について解説

オーボエは、オーケストラや吹奏楽でソロで演奏されることも多く、その音色や表現力に魅せられて、自分も挑戦してみたいと思われる方も多いことでしょう。しかし、オーボエは非常に難しい楽器とも言われており、はたして初心者でも吹けるようになるのか、気になるところです。

そこで今回は、オーボエ初心者の方が練習を始める前に知っておきたい基礎知識として、その構造や音が鳴る仕組みと、演奏が難しいと言われる理由について解説します。最初にそろえておきたい道具についてもご紹介しますので、参考になれば幸いです。

オーボエの構造について

はじめに、オーボエとはどのような楽器なのか、その構造や音が鳴る仕組みについて簡単に解説しておきます。

オーボエの全体の構造

オーボエは木管楽器の一種であり、上管・下管・ベルと呼ばれる3つの部分で構成されています。上管の最上部に差し込まれるリードに、息を吹き込むことで音を鳴らす楽器です。オーボエの内側は非常に細くなっており、その内径は上管の上の方が約4ミリで、ベルに向かって徐々に太くなる円錐形になっています。黒い管に銀色のキイが付いており、見た目はクラリネットに似ています。

リードの構造と音が鳴る仕組み

オーボエのリードは、「ケーン」と呼ばれる葦の茎を削って作られています。このリードを2枚向かい合わせで金属管に糸で巻き付け、その金属にコルクが巻かれた構造となっており、ダブルリードと呼ばれています。それぞれのリードの形状が微妙にカーブしており、それによってできるすき間に息を吹き込んで、音波を発生させて音が鳴る仕組みです。リードは消耗品ですので、定期的に交換する必要があります。

 

オーボエが難しいと言われる理由について

オーボエは、木管楽器の中でも最も演奏が難しいと言われています。ギネス・ワールド・レコーズでも、オーボエが世界で最も難しい木管楽器に認定されたという有名な話があるほどです。では、オーボエがそれほどまでに難しいとされる理由は何でしょうか?ここでは、主な3つの理由について解説します。

息を吹き込む管が細い

オーボエは息を吹き込む管が非常に細いという構造上の特徴から、音を鳴らすには相当な圧力が必要となります。口にかなりの力を込めて吹かなければならず、唇の状態を持続するのが大変なため、初心者には一定した音程を取るのが難しいのです。また、息が少しずつしか入らないため、息が余り肺に二酸化炭素がたまることで苦しくなってしまうなど、ブレス(息継ぎ)が難しいという側面もあります。

リードの扱いが難しい

オーボエ奏者にとって最も悩ましいのがリードの問題と言ってよいでしょう。オーボエは、リードの材質や厚さ、開き具合などが音に大きく影響します。そして、その日の気温や湿度、気圧によってもリードの状態が変化するため、こうしたデリケートさが更に初心者の扱いを難しくさせているのです。

また、少々何かにぶつけただけでも割れてしまい使えなくなることも多いため、こうしたこともオーボエ上達のハードルとなっています。なお、初心者のうちは市販の完成リードを購入して使うのが一般的ですが、プロの奏者や、アマチュアの奏者でも本格的に練習をする方になると、自分でリードを作っている方が多いです。

運指(指使い)が難しい

オーボエは、他の楽器と比べて運指が複雑な点も、演奏が難しいと言わる理由の一つです。実際に、オーボエの運指は、クラリネットやフルートなどの他の木管楽器と比較しても多くの指の動きや組み合わせが必要とされます。運指表も複雑で、ひとつの音に複数の運指が書かれているなど、初心者にはなかなか分かりにくいです。

 

オーボエ初心者が最初にそろえたい道具とは?

オーボエ初心者が知っておきたい基礎知識として、最初にそろえたい道具についても紹介します。

リードの予備

リードの寿命は、扱う人の使用頻度や吹き方によっても変わりますが、1週間程度くらいまでが目安となります。初心者のうちはリードの扱いに慣れず、すぐにダメにしてしまったり、中には普通に使っていても10分ほどで使えなくなってしまう場合もあったりするので、リードは複数予備を持っておくことをおすすめします。また、リードはデリケートなので、リードケースを利用すると安心です。

管の中の水分ふき取り用のスワブもしくは羽根

オーボエを吹いていると、どうしても管の中に水分がたまってくることがあります。このようなときに、「スワブ」と呼ばれる水分をふき取る掃除用のクロスがあると便利です。オーボエの管内掃除用の羽根もあります。オーボエは管内が非常に細いため、中に布などを詰まらせてしまうと自力では引き出せず、修理に出さざるを得ない事態になってしまいますので、いずれも専用のものを使用するようにしましょう。

リード用水入れ容器

オーボエのリードは、演奏の前に2~3分ほど水につけて適度な湿り気を持たせて使います。そのため、水を入れておく小瓶や小さめのプラスチックボトルなどがあると便利です。もちろんコップで代用できますが、水がこぼれないよう密封された容器を常に携行できれば、いざというときに慌てずに済み安心です。

楽器掃除用クロス

オーボエを吹き終わったときに、ホコリや手脂をふき取る柔らかい掃除用の布を用意しましょう。手汗や脂が楽器に付いたまま放置してしまうと、劣化を早めることにつながってしまいます。

 

まとめ

今回は、オーボエの基礎知識として、構造や音が鳴る仕組みと、演奏が難しいと言われる理由について解説しました。初心者が、とりあえず音が出せるようになるにも時間がかかり、コントロールするのも難しいため、上達するにはいくつものハードルがあります。しかし、その分上手く吹けたときの喜びは大きく、挑戦しがいのある楽器であるとも言えるでしょう。独学で練習する方法もありますが、最初に間違った方向で練習してしまうと、軌道修正に大変な時間と労力がかかってしまうので、まずは教室に通って練習するのがおすすめです。

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